美濃幸(みのこう) 老舗料亭の暖簾(のれん)

大正元年( 1912 年) 創業の料亭 「美濃幸」

のれん:
「所饌時新」
「御料理」
「美乃幸」

美濃幸さんのホームページに篆刻文字の「所饌時新」の部分の説明があります。詩の一文で、
夏秋之交人最遊水店:かしゅうのこう、ひともっともすいてんにあそぶ
所饌莫非時新:せんするところ、ときにあたらしからざるはなし
・・・夏と秋の変わり目、人はもっともよく川魚の料理屋に行くものだ。そこで出てくる料理は旬のものではないものはない・・・。

建築家川崎清さんの著書、「仕組まれた意匠 京都空間の研究」の中で、
京都の伝統的な「料理屋」の形として、この美濃幸さんが挙げられています。
美濃幸さんの他には、南禅寺の瓢亭さん、祇園の鳥新さん、てんぷらの吉川さん、そばの晦庵 河道屋さんが挙げられています。

美濃幸(みのこう) 京都 のれん 正面写真
のれんの大きさの割りに切れ目が多く、一枚が細長いのが特徴です。
店名の「美濃幸」、暖簾の「美乃幸」と漢字が異なっています。


波打った模様の天井に、電灯の光が回り込んでいるのも印象的です。
下河原のこの辺りは、祇園の繁華街とは異なって夜になると暗くなるので、軒燈篭や電灯の光がよく映えます。

美濃幸(みのこう) のれん 写真

美濃幸 ガス灯 

すぐ近くに老舗旅館「玉半(たまはん)」の暖簾料亭の二軒茶屋中村楼の暖簾があります。

下河原という地名はこの辺りが昔は一面の河原だったことに由来していて、
華頂山と高台寺山の間から流れる菊渓川と清水音羽山からの轟川の合流地点だったそうですが、
今ではどちらの川も見当たりません。

下河原通りを少し南に下がると石塀小路への入口があります。
さらに進むと法観寺・八坂の塔に出ます。
八坂通を東に進むと産寧坂(三年坂)を通って清水寺まで行くことが出来ます。
八坂神社から清水寺まで移動するルートは京都でも有名な観光スポットとなっています。


美濃幸(みのこう)
〒605-0821京都府京都市東山区 祇園下河原通清井町480
JR京都駅から車20分
阪急京都線河原町駅 徒歩9分
京阪電鉄本線祇園四条駅 徒歩7分
市バス「祇園」停留所下車 徒歩3分
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