龜末廣(かめすえひろ)(亀末広)和菓子の老舗暖簾(のれん)

亀末廣(かめすえひろ)和菓子の老舗暖簾(のれん)

文化元年(1804年)創業 亀末廣ののれん。
和菓子屋の多い京都でもひときわ存在感を示す、京都を代表する和菓子の老舗。

「一対一の商い」にこだわり、
支店を出さず、デパートや通販サイトでの販売もしていない。
店まで行くか、電話で取り寄せるしかない。



亀末廣から暖簾分けした店
亀廣永(かめひろなが)
亀廣宗(かめひろむね) 昭和27年(1952年)に暖簾分け 、
亀廣保(かめひろやす)大正4年(1915年)に暖簾分け、
亀廣脇(かめひろわき)
亀屋廣房(かめやひろふさ)昭和16年(1941年)に暖簾分け、 滋賀
末富 (すえとみ) 明治26年(1893年)に暖簾分け、元は亀屋末富だったそうです。

名古屋亀末廣(かめすえひろ) 明治29年(1954年)に亀末廣より暖簾分け 、名古屋 2012年廃業
 亀屋茂廣(かめやしげひろ)昭和11年。名古屋の亀末廣より暖簾分け 大阪
 亀広良(かめひろよし)昭和16年 名古屋の亀末廣より暖簾分け 名古屋


ガラスに彫られた亀。

京都では和菓子と亀は関係が深い。
「 五亀二鶴 」 という言葉があるが、昔、5軒の亀屋と、2軒の鶴屋が和菓子の有名店であった。
その有名店から暖簾分けを重ねるにつれ、次第に亀屋の字のつく和菓子屋が増えていったそう。
亀末廣も昔は亀屋末廣で、今も店内ののれんに「かめや末ひろ」と書かれている。
京都で「亀屋」と名がつく和菓子屋を調べてみました。
亀屋粟義(かめやあわよし)、
亀屋伊織(かめやいおり)、
亀屋圓月(かめやえんげつ)、
亀屋清永(かめやきよなが)、
亀屋重久(かめやしげひさ)、
亀屋秋月(かめやしゆうげつ)、
亀屋友永(かめやともなが)、
亀屋則克(かめやのりかつ)、
亀屋廣和(かめやひろかず)、
亀屋廣周(かめやひろちか)、
亀屋光洋(かめやみつひろ)、
亀屋陸奥(かめやむつ )、
亀屋良長(かめやよしなが)、
亀屋良永(かめやよしなが)、長と永で漢字が異なります。
亀屋良珍(かめやりようちん)

正直これほど多いとは思わず驚きです。 想像していた数の倍はあった・・。
それほど「亀屋」の暖簾の力は大きかったのでしょう。

名前が似ていて分からなくなるが、
昔は移動手段が歩きだったので、
自分の買いに行ける範囲には亀屋は2~3件くらいで問題にならなかったのでしょう。


亀末廣を代表する菓子「京のよすが」。
観光菓と記されているように、見た目に鮮やかな干菓子や半生菓子、 落雁などの詰め合わせで、
季節により種類が変わる。
京のよすがは、菓子箱の仕切り方が部屋の畳を四畳半に敷き詰めたように見えることから「四畳半」という愛称もある。
京のよすがは詰め合わせなので量によって何種類かあり、
少ないものは1000円から、四畳半の形をした木箱入りのものは3500円。さらに多いものもある。
賞味期限は1週間程ですが、種類によってはもっと短い時もあるかもしれません。

他にも有名な和菓子が色々あるが、
私のお気に入りは 「京の土」。名前が個性的だが、見た目も個性的。(値段は700円)
麩焼きせんべいなので日持ちはすると思いますが、昔ながらの包装なので早めに食べないとしけると思います。

「大納言」は竹の器にあんこのみが盛られたシンプルなもの。
大納言とは小豆の種類のことだが、それがそのまま菓子の名前につけられている。
丹波大納言が新しく手に入る冬場だけの商品で、素材で勝負するいさぎよさを感じる。
価格は450円

御菓子司亀末廣の看板
御菓子司亀末廣の看板。
京都でも指折りの立派な看板でひときわ目をひく。
縁は和菓子の木型で出来ている。

御菓子司の看板の拡大


のれんアップ
のれんに描かれた 「寿恵飛呂」(すえひろ)の変体仮名文字と、その周りには亀の形の丸。
長暖簾は昔から白だが、水引暖簾は焦げ茶の他、過去には白(生成)だったこともある。


水引のれんに描かれた亀の扇。昔は「龜」の文字が描かれていたこともあった。


最後に・・・、
お店の前に真っ赤なポストがある。 このポストも歴史がありそう・・・。


亀末廣(かめすえひろ)
〒604-8185 京都府京都市中京区姉小路烏丸東入

烏丸御池の交差点から一筋南東に入ったところ。(車屋町通と姉小路通の交差点)
新風館の北側、道を挟んだ向かい側。
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