瓢亭 本店 (ひょうてい ほんてん) 京都の老舗のれん
創業天保8年(1837年) 14代続く老舗の料亭 「瓢亭」
瓢亭の歴史は約400年前にまでさかのぼり、南禅寺境の腰掛茶屋として創業。
幕末の元治元年(1864)に、当時の観光ガイドブックのような書物、
『花洛名勝図会』に瓢亭が既に描かれており、
その絵が現在の店の姿に近いというのですから驚きです
。
当時のままの姿が守られています。
お隣には、一般公開されている美しい庭園の「無鄰庵」があります。
無鄰庵も先ほどの花洛名勝図会に載っており、当時は丹後屋さんという湯豆腐屋だったそう。
無鄰庵の庭園の池は近くを流れる琵琶湖疏水から水を引いていますが、
瓢亭の池はこの無鄰庵から水を引いています。
建築家川崎清さんの著書、「仕組まれた意匠 京都空間の研究」の中で、
京都の伝統的な「料理屋」の形として、この 瓢亭さんが挙げられています。
瓢亭さんの他には、美濃幸さん、祇園の鳥新さん、てんぷらの吉川さん、蕎麦の晦庵河道屋さんが挙げられています。
写真は9月の撮影です。
腰掛茶屋としての名残が玄関に見ることが出来ます。
一休みする机と座布団、水がめ、そしてわらじ、傘。吊り下げ旗もお茶屋の名残です。
京都でも指折りの格式高い料亭でありながら茶屋の面影を残した玄関ですが、
この独特の店構えが唯一無二の存在感を感じさせます。
奥に入ったところに暖簾がかかっています。まくってあるので絵がよく見えませんが、
瓢亭別館さんののれんと同じ瓢箪の絵のようです。
板葺き屋根に、竹垣の堂々とした建物です。
屋根つきの行灯の奥には瓢箪型の下地窓が見えます。
京都南禅寺畔 瓢亭 本店 (ひょうてい ほんてん)
〒606-8437 京都府 京都市左京区 南禅寺草川町35番地
地下鉄東西線蹴上駅 徒歩5分
瓢亭別館ののれんはこちら